ドレウス「キリスト神話」 (1951年) (岩波現代叢書) 原田 瓊生 訳 岩波書店発行 1951年12月15日第1刷発行

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「キリスト神話」 (1951年) (岩波現代叢書) アルトゥール・ドレウス 著原田 瓊生 訳
岩波書店発行1951年12月15日第1刷発行294頁サイズ 約19cm×13cm×1.9cm定価 230円裸本
表紙 ヤケ。背 特にヤケ。本体三方小口 ヤケ。本体頁 ヤケ。数箇所に線引き。奥付の向かい頁に赤鉛筆でメモ書き。
アルトゥール・ドレウス(1865--1935)へ一ゲルの感化を受けエードゥァルト・フォン・ハルトマンの高弟として知られるドイツの哲學者.宗教に樹して強い關心を有し,神は意識ではなく,具騰的な多様における統一者であると説いた.イエスの史実性を否定する論著によって名高い。
1865年11月1日ユーテルゼンで生れ,1898年以來力ールスルーエ工科大學の教授であったが,1935年7月19日アーヘルスで残した。
著書カント以後のドイツ思辮哲學(二巻 初版1893。三版1925,)神の自意識としでの宗教(1906)ハルトマンの哲學(1906)過去と現在(1926)ドイツの宗教(1935)


(以下は「緒言」の冒頭)
「イエスの歴史的存在は否認する必要が無い。というのは、それは實際において一向主張され得なかったからである。なぜなら、古代のキリスト教が主張するイエス・キリストなるものは、そもそも一つの現實には相違ないが、しかし今日我々がいう意味での現實ではない。そして昔の現實の概念を無批判にとおして、それを我々の意味及び我々の意義に改竄し、なにくわぬ顔をしてすましているのは、いわゆる歴史學派とか批評學派とか称えるる連中の哲學的不注意と怠慢の罪である。キリスト教歴史家は、イエスの歴史的存在に開しては、或いは全く別の現實、例えば、古代人の純朴な現實意識の意味における要求假定的(ポストウラテイーフ)な、形而上學的な存在である可能性について、何等の考慮を費やすことなく、ただ漫然と目かくしをしたまま、ひょろひょろと躓きこんだのである。原罪はそのころ変更され、そして発展した現實意識の無視である。當時の概念から考えて、徹頭徹尾可能だと思われたもの、帥ち、現實の限界内に存したものも、今日の現實意識に從えば、現實限界の外にあるのである。」  H・ラシュケ
前掲の言葉をもって私は、この『キリスト神話』を全然新しい改訂された姿において読書界に献げ……
この部分を読むだけでも、興味をそそってやまぬ著作。

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